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#219 有名人を撮影するカメラマンに求められることとは?

Podcastの第219回をお届けします。音声で聴く方は一番下に。文字で読みたい方はここからどうぞ。

写真学校の授業で問いかけられたこと

こんにちは!カメラマンの大野朋美です。

写真学校に通っていたころ、受けていた特別授業で、先生がこんな質問をしました。

雑誌の表紙やグラビア写真を撮るために、何を学んだらいいと思いますか?

今の自分の実力に、あと何を足せば撮れると思いますか? という質問でした。

あなただったら、どう答えますか?

・・・・・・

あと何を獲得すれば、雑誌の表紙を飾る写真が撮れるのか。

私は、当てられたときに、ライティングと答えました。

ポートレートをスタジオで、雑誌の表紙みたいにカッコよく写す、女性なら美しく写す、そのためのライティングを学ぶ必要があると考えていました。

ちょうどその頃は、精力的に、ライティングをマスターしようと勉強していました。カメラの基本は分かっていたので、あとはもうそのくらいかなと思っていたのです。

なので、他には?と聞かれたのですが、それ以上は出てきませんでした。

どういう話の流れだったのか覚えていないのですが、そのとき先生は、もっとこういうことも出来るようにならなければ、などと教えてはくれなかったので、何か他にあるかな?と疑問は残りましたが。

でも今なら、それだけじゃダメだって分かります。

有名人や会社社長を撮影するときにカメラマンに求められることは

では人物ポートレートを撮るために大事なことのひとつをお教えしましょう。

それは、相手にメンタルで負けないこと。圧倒されないことです。

雑誌の表紙やグラビアを飾る人って、それが何の雑誌かにもよりますが、俳優やタレントといったテレビに出ている芸能人だったり、作家や音楽家などの文化人、または上場企業の社長だったり、そういう有名人がほとんどですよね。オーラがある、なんて言われる人たちです。

オーラっていうのはよくわかりませんが、そういう方たちからは、存在感というか圧を感じますよね。

普段から大勢の前に出て、多くの人に見られているわけですから、メンタルが広がって大きいのでしょう。

だから、そんな人たちと対等に会話したり、「じゃあ笑ってください!」だの、姿勢がどうのと指示するのは、こちらも気張っていかないといけない。

緊張は、どこまでいってもするものだし、全くしないのも良いとはいえないと思いますが、でもあまりにもメンタルで圧倒されて負けていたら、その緊張は相手に伝わってしまいます。

相手にこのカメラマン大丈夫? って思われてしまったら、いい写真なんて撮れません。

この授業の別の回では、こんなことも教えてもらいました。

モデルや女優さんだって、「その表情いいね!」、「可愛いね!」 って伝えると、喜んでくれるっていうのです。

正直、この話を聞いて思ったのは、、これまで数えきれないくらい言われ慣れてる人たちが、カメラマンにちょっとそう言われたからって、本当に喜んでるのかな、なんて、半信半疑でした。

でも今の私は、その頃の私に伝えられることがあります。

それはカメラマンにもオーラがあるからだと。有名人に負けてないオーラのあるカメラマンだから、素直に喜んでもらえているんだってことです。

緊張してるのが伝わってくるような相手に、「か、可愛いですね!」って言っても、気持ちが盛り上がらないでしょう。

ではどうすればいい?

さてここまで言われたら、じゃあどうすれば、そのオーラが身につくのか、メンタルを広げられるのかって思いませんか?

それに対する私の答えは、知らない人と会ってコミュニケーションを取る機会を数多くもつことです。

もちろん、例えば買い物や食事に行っ店の店員さんのように、ギブアンドテイクの関係があるような人とか、遠慮を感じない人だと、あまり効果的ではないです。

どこかアウェーな場に足を運んで発言したり、注目をあびるようなことをしてみる。

人物ポートレートを撮影するなら、友達や知人ではない人を選ぶってことです。

でも最近どんどん進められているネットミーティングのような場だと、実際に相手と会うのと、今回の話の意味において、効果は同じではありません。もちろん低いということです。

いくら沢山の人の参加するミーティングであっても、同じ人数のリアルの現場とは比べ物にならないでしょう。

残念ながら、ここに楽な道はないんですよね。

地道にそういうことを繰り返して鍛えて行くしかなさそうです。

ではまた来週、火曜朝7時にお会いしましょう!

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