#230 よく言われている写真上達法とは?
Podcastの第230回をお届けします。音声で聴く方は一番下に。文字で読みたい方はここからどうぞ。
おさんぽフォトでのエピソード
こんにちは。カメラマンの大野朋美です。
(このポッドキャストを収録しているのは7月末なのですが、)いや、暑いですね〜。7月は私の主催している撮影会、「おさんぽフォト」を開催したのですが、2回とも良すぎるほどのいいお天気に恵まれました。なので休憩もこまめに取りつつ、ゆっくり歩いてました。
でも、おさんぽフォトに参加される方は、もちろん良い写真を撮るのが目的で来てるのですが、参加者同士のちょっとした会話、写真の話や情報交換が出来るのも楽しみのひとつのようです。
さて今日の本題は、写真の上達法についてです。
おさんぽフォトに参加される方は、カメラを始めたばかりの方から、中学生のとき写真部だった何十年ものベテランまで、いろんな方が来ています。
ですので時々、初心者の方にベテランの方が、写真の上達方法について教えている場面もあったりします。
写真歴の長い人が、その写真人生のどこかで、写真の先生などから教えてもらったことを話してあげているのですが、それを聞いていると、大体どの先生もこれを伝えている、という事が私も分かってきました。
それらは、私が写真教室の受講生さんにお伝えしていることとほぼ同じなので、それを今回はご紹介したいと思います。
よく言われている写真上達法
それは3つあります。
ひとつ目は、写真をたくさん撮ることです。
もちろん、ただシャッターをたくさん切ればいいということではありません。いろんな分野で何かを習得しようとするなら、まずは「量稽古」と言われてますが、写真も同じです。ひとつのシーンで、真剣に構図を考えたり、適切な露出を考えて、カメラを設定して撮る。この経験を重ねていくことです。
ふたつ目は、上手い人の写真をたくさん見ることです。
これには、今の時代、気をつけなければならないことがあります。そもそも「上手い人」は誰なのかということです。
インターネットで、爆発的にたくさんの写真に触れるようになりました。
「いいね!」がたくさん付いている写真が、この上達するために見るべきいい写真だとは限らないということを覚えておいてください。
そして逆に、芸術的評価の高い写真は、必ずしも「いいね!」が沢山付いているとは限らないということもあります。
ですので、有名写真家の写真とか、そういったしっかりとした裏付けのあるもの、専門家も評価している作品を観るようにした方がいいでしょう。
みっつ目は、50ミリの単焦点レンズで撮ることですが、これについては、私はそれほど価値を置いていないので、ここでは触れないことにします。ただ、誤解のないようにお断りしておくと、決して意味がないと言っているんじゃないです。
写真は、すぐに上達できるものではないからこそ
そして、私はここにもう一つ付け加えたいと思います。
それは写真が好きで、写真漬けになってるような人たちと付き合うことです。
おさんぽフォトにいつも参加してくれる方たちでグループを作っているのですが、初心者で、そこに入ってこられた人でも、だいたい1年後には、はっきりと腕が上がっているのが分かるくらいに上手くなっています。
実は私自身、そのことを不思議に思っていました。
おさんぽフォトは写真教室ではないので、写真を勉強する場ではないし、私が何か教えるということも、ありません。もちろん、聞かれれば教えますし、写真についての話は、いろいろとしてはいるんですよ。
でも写真が好きな人たちのグループの中に入って、写真を楽しんで撮っているということだけで、写真が上達している。これっていったい何でだろうなと思っていました。
そして分かったのは、写真を上達させたければ、写真やっている人たちの中に身を置くこと、これが意外に大きく影響しているんだってことです。
日頃から、写真の話をしたり、写真を見せあったりしていること、それ自体も上達に影響していると思いますが、それだけでなく自分も上手くなりたいというモチベーションが維持できることにもつながります。
本を買って密かに自分で勉強してみたり、他の人が良かったと言っている写真講座に参加してみたりと、上達するための行動を取っているようなのです。
そうやって楽しんで、気づいたら写真の腕も上がっているのですね。
写真やっている人って、群れるのが好きじゃない人も少なくないですし、コミュニティーとか、クラブとかって聞くと、自分は関係ないって思いがちです。
でもおさんぽフォトに来ている方々も、群れるのが好きというわでも、ひとりで写真を撮りに行けないとかでは決してなくて、むしろ普段はひとりでカメラ持ってどんどん行動している人たちなんですね。
写真も、正直言って、1週間でとか、数ヶ月くらいですぐに腕が上がるなんてことはありません。長く続けて行くなかで徐々に上達していくわけですから、まずは続けられる場所に身を置くことや、写真を撮っている人たちと、ゆるくでもつながって、コミュニケーションを取っていることも上達のためには、良いことだと思います。
ではまた来週、火曜朝7時にお会いしましょう!