#221 雨の日はどんな写真が撮れるのか
Podcastの第221回をお届けします。音声で聴く方は一番下に。文字で読みたい方はここからどうぞ。
雨の日は近場でもステキな写真が撮れます
こんにちは。カメラマンの大野朋美です。
今年も梅雨の季節がやってきました。
今年は例年になく早い梅雨入りですね。
ジトジトとスッキリしないお天気が続くこの季節は、ちょっと苦手という人も多いと思います。
写真は好きだけれど、カメラが濡れるので、なかなか写真を撮りに出かけられないと考えている人も多いです。
でも雨の日こそカメラを持って出かけてみることをお勧めします。
家の近所や近場でいいのです。雨の日や、雨上がりって、ありきたりな風景でさえ、フォトジェニックな風景に様変わりするので、逆にお勧めします。
遠くに出かけなくても作品にできるような写真が期待できるのが雨の日なんですね。
私のブログのなかでダントツ人気なのが、『雨の日に写真を撮るコツとアイディア』という記事です。
そこでお伝えしていることを、ざっとご紹介しつつ、なぜ雨の日がお勧めなのか、どんな写真が撮れるのかを話してみようと思います。撮影のコツもご紹介していきますので、ぜひ聴いてみてくださいね。(記事リンクは下に)
雫を写す
雨の日にこそ撮れる写真ってどんな写真でしょう?
まず思い浮かぶのは、雫の写真でしょうか。
草花が雨粒に濡れていれば、しっとりとした可憐な姿が写せます。水滴がキラキラと光るように写せば、逆に活き活きとした姿に写ります。
よく、水滴がたくさん付いている花を探そうとする人がいますが、しっとりとした雰囲気に花を写したかったら、水滴がたくさん付いていない方がいいです。びっしり付いていると、可憐なイメージにはなりませんから。
あと、マクロレンズを持っていれば、水滴に映る世界を写すのも楽しいですよ。
アスファルトやレンガを写す
次に水滴が付かないものの場合をお話します。
水滴が付いていなくて、雨水が染み込んでいるものは、その物の色が変わっています。色が濃くなっているでしょう。
ちょっと思い出してみてほしいのですが、例えばレンガの赤色がより濃くなるのは、乾いているときより、水に濡れているときですよね。だから鮮やかな色に写すことができます。
色が変わるのは、コンクリートもそうですし、アスファルトもそうです。
アスファルトは、光が反射するので、なんてことはない家の前のアスファルトでさえ、反射を生かせば雰囲気のあるカッコいい写真になります。モノクロにするのもおススメですよ。
水たまりが出来ていれば、水たまりに写る風景を写してもいいですよね。
水たまりを見つけたら、すぐにシャッターを切らず、立ち位置を変えてみて、いちばんバランスのいい構図になるポジションを考えてみてください。
鏡の向こう側の世界をイメージして、異世界感の出る写真を目指してみるといいのではないでしょうか。
ただ、よく雨がピシャっと跳ね返るところを撮ろうとして、上手く撮れないという話を聞きますが、実際それは難しいでしょう。どうしても写してみたかったら、そうとうな土砂降りの状況まで待ってみてください。あとは雨どいから落ちる大きめの粒なら写ってきます。
波紋を写す
また公園などの池では、波紋が写せます。なんてことのない池の水面も、波紋が出来ていればその表情が素敵に変わります。
波紋は、ある程度のシャッタースピードが必要です。状況にも寄りますが、1/200くらいあれば、大抵はクッキリ写るはずです。なんだかボヤけているなと思ったら、シャッタースピードを早くすればいいのです。
雨上がりもお勧め!
雨が降っているときだけでなく、雨上がりもお勧めです。
雨上がりに晴れれば、雨露に濡れた草花がさらにキラキラと光る、爽やかな写真が撮れますし、虹が出ればしめたものです。
雨上がりにサッと晴れることがあれば、忘れないように、空を見上げるようにしてみてください。ほんの短い時間ですが、もし現れるなら、太陽と反対の方角になります。
また晴れなくても、山に霧が上る風景も素敵です。モノクロにすれば、水墨画の世界のような、渋い雰囲気の写真が撮れるでしょう。
雨の日は、傘をさしたりしていて視界が狭くなりやすいので、いつもより周囲に注意することだけは、忘れないようにしてくださいね。
ところで、話がちょっと逸れますが、この季節は雨の合間の晴れた日がとても爽やかでキラキラした写真が撮れるので、私は大好きです!
ではまた来週、火曜朝7時にお会いしましょう!