一眼レフ・ミラーレス・デジカメの基本的な使い方

1.カメラの使い方を知ると何がいいのか

一眼レフを持っていても、ついついオートで撮ってしまいませんか?

その理由は、ボタンがたくさん付いていることだとか、MENUの中にもたくさん項目があることとか、言葉の意味が分からない、といったことではないでしょうか。

だけど説明書を読む気にもならないし・・、ということじゃないかなと思います。

私もカメラ以外の電気機器だと、説明書は必要に迫られないと開かないです(^^;) カメラはシャッターを切れば、とりあえずは写るから、まあいっかって思いますよね。

カメラの使い方をきちんと知っていれば、まず失敗が大きく減ります。

「もっとこうしたい」って思ったとき、どうすればいいのか、その方法が分かるようになります。

カメラに付いているボタンは、どれもそんなに難しいことではありません。ちょっと使い方を教われば、すぐに分かることばかりです。

それが分かれば写真が上手くなるのはもちろん、カメラを使うことが楽しくなります。

ここでは、カメラに何が出来るのかを最初にお話します。

そのあとカメラに付いている記号の意味を解説します。

最後に、カメラのボタン操作について解説動画を載せました。

カメラの使い方の全体を理解したい場合は最初から、操作方法を知りたい方は項目4へ飛んでください。

2.まずは写真の基礎から

そもそもカメラに何ができるのかも分からない状況で、いきなり説明書を開いても、なんだかよく分からないと感じて当然です。まずはカメラでいったい何ができるのか、そこをお話します。

写真を撮る時に考えなければならない基本的なことはこちら。

構図、ピント位置、明るさ、シャッタースピード、背景ボケ、色、光など

この中でカメラの設定に関わってくるのは、1)ピント位置、2)明るさ、3)シャッタースピード、4)背景ボケ、5)色、です。撮影場所が暗いなと思ったら明るくしたり、なんだか色が変だなと思ったら色を変えたり、背景をぼかした写真にするのもカメラの設定でできます。こういったことを自分で変えたいときにどうすればいいのか、それぞれについてザッと説明します。

1)ピント位置:購入したままの状態で、特に自分でいじっていなければ、ピント合わせはオートに設定されています。ピントを自動で合わせるオートフォーカス(AF)だけでなく、ピントを合わせる位置もカメラが自動で決めてしまいます。これがピンボケの原因になることも多いのです。そこで、ピントをどこに合わせるかは、自分で選択できるように設定することをお勧めします。カメラのボディに直接ボタンが付いている場合もありますが、MENUボタンの中の項目にある場合も多いです。

2)明るさ:これに関わる操作は、撮影モードダイヤルとその後のボタン操作、ISO感度、露出(明るさの)補正ボタンです。露出補正は大概はボディにボタンが付いていて、「+/ー」の記号が表記されています。ISO感度の設定は、カメラ本体にボタンがある場合と、MENUボタンの中にある場合があります。

3)シャッタースピード:動くモノをブレずに止めて撮りたい場合などは、撮影モードダイヤルをS(Tv)、またはMに合わせ、そしてその時に現れる数字の操作をします。

4)背景ボケ:背景をぼかしたい場合などは、撮影モードダイヤルをA(Av)、またはMに合わせることと、その時に現れるFという記号の後に付く数字の操作をします。

5)色:写真の世界では「ホワイトバランス」といって、これを変えれば、変な色になったときに修正したり、自分の思うような色味に変えたりできます。「WB」という記号で表記されている場合が多いです。カメラ本体に操作ボタンがある場合と、MENUボタンの中にある場合があります。

3. カメラに付いている記号の意味

カメラの記号は一眼レフでもなんでも、全てではないですが、大概は統一されています。

この写真はコンパクトデジタルカメラ(デジカメ)ですが、これを例に、まずは知っておきたいボタンの解説をしていきます。

多くのカメラでは、本体上部にこのようなダイヤルが付いています。これは、撮影モードを決めるダイヤルです。

たまに背面に付いている機種もあります。ダイヤルが付いてない機種は、“MENU”という項目の中にあったり、タッチパネルでモニター画面の中にある機種、デジカメでは付いていない機種もあります。

①:カメラの絵文字になっているが、AUTO(オート)の意味のAという記号の場合も多い。買ったときはダイヤルがここに合わされている。これは全ての設定をカメラにお任せするモードなので、自分で設定できることは限られてくる。

P:プログラムオートの意味のP。①のオートと何が違うのかといえば、こっちだと明るさの調整が自分でできる。ISO感度やホワイトバランスなども撮影者側で決められる。

A:Avと書かれている場合もある。明るさや背景ボケを撮影者が決められる。主に動かず止まっている物や人、風景を撮る時はこれに合わせる。

S:Tvと書かれている場合もある。動いているもの、電車やスポーツシーンなどを撮る時はこれに合わせる。

M:マニュアルモードの意味のM。明るさや絞り、シャッタースピードなど、カメラに任せず全て撮影者が自分で決められる。

②:SCENE(シーン)の略。撮影シーンモード。料理や夜景、スポーツを撮る時など、撮影シーンに合わせてカメラが自動で最適な設定にしてくれる。・・と、説明書には大抵このように書かれているが、過信しない方がよい。

③:こういった長方形のようなマークはパノラマ撮影モード。

④:このフィルム一コマのようなマークは動画撮影モード。

⑤⑥W/T:ズームレバー。デジカメ(コンデジ)などは上部や背面上部に、このようなレバーが付いている。Wはワイド、広い範囲を写したいときに。通常はWの側になっている。ズームして遠くのものを大きく撮りたい時は、T側に。木のマークになっているカメラもよくあるが、木の数が多いマークの側がワイドを意味する。

⑥:虫眼鏡マークは、再生したときに写真をズームして見るの意味。

次にカメラ背面のボタンと記号について説明します。

①:セルフタイマーの設定。

②:連写する、しないの設定。

③:撮った写真を見られる再生マーク。

④(+/ー):明るさの調整をする。ここを押して出てくる目盛りを+の方へ移動させると、写真を明るくすることができる。逆にーの方へ移動させると、写真を暗くできる。

⑤:ゴミ箱のマークは、写真の削除。写真を全て削除する場合や、記録メディアを初期化するときはMENUボタンの中にある場合が多い。

⑥:フラッシュの記号。フラッシュをたく、たかないを選ぶ。

DISP:ディスプレイの意味で、背面モニターの画面表示を切り替えられる。

MENU:様々な細かい設定がこの中の項目でできる。

Fn:ファンクションボタン。カメラをガシガシ使いこなしたい人にとって便利なボタン。自分オリジナルの設定をここにカスタム登録できる。

これ以外のマークも付いてると思いますが、それはカメラやメーカーによって、まちまちなので、ここでは割愛します。

3. カメラのMENUボタンの中身。写真用語解説

MENUボタンを押すと、様々な設定が現れて、面倒なので見たくないと思ったこともあるのではないでしょうか。とりあえず知っておきたいことだけを解説します。

・ホワイトバランス(WB)

色を変えらる。最初はオートホワイトバランスの意味の「AWB」に合わされている。その隣の各マークは、それぞれのシチュエーションを記号で表している。例えばAWBの隣の太陽のマークは、晴れた日の屋外で撮影する場合に、ここに合わせると適正な色で写るという意味。一番右の「K」のマークに合わせると数字で細かく設定できる。通常はAWBのままでも問題なく、違和感のない色で撮影できる。

・ピクチャースタイル(CANON)、ピクチャーコントロール(NIKON)、クリエイティブスタイル(SONY)、カスタムイメージ(PENTAX)など
初心者にとっては撮影モードダイヤルのシーンモードと間違えやすいが、こちらは被写体や撮影シーンに応じて好みの仕上がりに調整できるというもの。人物(ポートレート)や風景モードの他に、色を鮮やかにしたり、逆にモノクロに変えたりできる。

・フォーカスエリア:一眼レフではファインダーを覗くと小さな四角が並んでいる。これはピント合わせができる点で、この中から合わせたい1点を指定することもできるが、ある範囲を指定することもできる。

・フォーカスモード:AFはオートフォーカスの略。手動でピント合わせをするならMF(マニュアルフォーカス)に変える。このAF/MFの切り替えはカメラ本体に付いている機種が多い。
フォーカスモード、AFモードの項目で設定するのは、シャッターボタンを半押ししたときのフォーカスの方式。AF-SはシングルAFの略で、半押しした距離で固定。AF-CはコンティニュアスAFの略で、半押ししている間、被写体を自動で追いかけてくれるので、動くものを撮影する時に便利。AF-Aはこの2つをカメラが自動で切り替えるというもの。

・測光モード:カメラがその場所の明るさを測る時に、どの範囲から測るのかを決めるためのモード。通常は買った時のままの設定がベストであることが多く、特に設定を変える必要はないが、逆光の時など明るさの差が大きいシーンなどに設定を変える。

・画像サイズ・画質:保存する画像の大きさで、L、M、Sの順に大きいサイズ。また圧縮の度合いも選べて、「Fine(ファイン)」だと低圧縮、「Normal」または「スタンダード」に設定すると高圧縮保存される。高圧縮は画像サイズが小さく、枚数を多く撮れるが画質が下がる。
jpeg/RAWの選択と組み合わせて設定する機種も多い。パソコンソフトで現像作業をするならRAWを選択。またjpegとRAWの両方で保存しておくこともできる。

・アスペクト比(縦横比):写真の縦横の比率。通常2:3になっているカメラがほとんどだが、たまに3:4のものもある。2:3はA4用紙とほぼ同等の比率。他に正方形に変えられたりもできる。

・グリッド:構図を決めるときの参考に、グリッドラインを表示させる、させない、線の本数などを選択できる。

4. カメラの設定方法を動画で解説

カメラの操作方法を実際に行う様子を動画で見られます。
CANON、NIKON、SONY、FUJIFILM、OLYMPUS、PENTAX、LUMIXのカメラで、画像サイズの変え方、アスペクト比の変え方、グリッドラインの出し方、ホワイトバランス、露出補正、ISO感度、絞り、シャッタースピードの設定方法について、それぞれ用意しています。なお同じメーカーであってもカメラが違えば操作方法も異なる場合がありますので、あくまで参考動画になります。
CANONカメラの使い方

NIKONカメラの使い方

SONYカメラの使い方

OLYMPUSカメラの使い方

FUJIFILMカメラの使い方

PENTAXカメラの使い方

LUMIXカメラの使い方

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